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平日朝、西尾駅7時30分発(急行犬山行き)の列車の変遷
<令和元年(2019年)11月04日更新>

 平日朝ラッシュ時の1列車に焦点を当て、過去からの変遷をたどってみるネタの第3弾です。今回は西尾駅7時30分発急行犬山行きを35年前の昭和59年(1984年)改正から見ていきます。この列車は西尾線も名古屋本線も急行列車で運行され、長距離だったり特別停車があったり、興味深いところも多いため、始発駅から終着駅までの時刻表を示していきたいと思います。縦に長い画像を使いますが、上手く表示されますように!ということで、ご覧ください。


 今回は、昔から西尾線内も急行で運行されてきた名古屋直通列車の紹介です。

 西尾駅に7時30分発の急行犬山行きが到着しました。今回はこの列車の歴史を、始発駅から終着駅までの時刻表を見ながらたどります。

 現在の急行犬山行きの時刻表です。始発の吉良吉田駅から終点の犬山駅まで全区間急行で、新安城で伊奈駅始発の列車と連結し、有松、下小田井、中小田井の駅に特別停車します。新安城駅で先に発車する普通犬山行きに乗りかえ、知立で快速特急新鵜沼行きに乗りかえると、名古屋まで一番早く到着します。

 このような流れで、この列車の過去からの変遷を確認しましょう。35年前の昭和59年(1984年)からスタートです。


 犬山経由新岐阜・新可児行き時代

 昭和59年(1984年)3月以前から昭和62年(1987年)2月までの当該列車は、蒲郡駅始発の犬山経由新岐阜・新可児行きでした。ということで、ここでは代表して昭和59年(1984年)3月改正の時刻表を紹介します。ちなみに左の画像の背景の写真は今回紹介している列車ではなく、昭和62年1月に撮影した桜町前駅と普通蒲郡行きと私です。

 左が昭和59年(1984年)3月改正の犬山経由新岐阜・新可児行きの時刻表です。背景色は種別を示し、水色が急行、グレーが普通列車です。 新安城で美合駅始発の列車と連結し、犬山駅で分割します。新安城駅には蒲郡始発の列車が先に到着するため、蒲郡始発の列車が犬山経由新岐阜行きだったものと判断しました。この急行は名古屋本線の有松駅に特別停車します。そして新可児行きは犬山駅から、新岐阜行きは新鵜沼駅から普通列車に変わり、各々終点まで各駅に止まります。

 私の微かな記憶では、西尾線内は5500系などの4両固定のSR車が使用された4両編成で、『ひとつの列車なのに、どうやって2つの駅に行くんだろう』と不思議に思った記憶があります。


 急行栄生行き時代

 昭和62年(1987年)2月から平成2年(1990年)10月までの当該列車は、蒲郡駅始発の急行栄生行きです。ここでは、代表として昭和62年(1987年)2月改正の時刻表を紹介します。左の背景の写真は先ほどと同様、今回紹介している列車ではなく、上半分が平成2年(1990年)8月に撮影した新安城駅と急行新岐阜行き、下半分が同じ日に撮影した桜町前駅と普通新安城行きです。

 昭和62年(1987年)2月改正時の時刻表です。東枇杷島駅以降がバッサリとカットされ、時刻表が短くなりました。全区間急行で、有松駅の特別停車は続いております。国鉄が民営化されてJRになったのが昭和62年(1987年)4月1日ですが、蒲郡から名古屋でさえも国鉄より名鉄のほうが優位であった頃の名残が、蒲郡線も急行で運行されるこの列車なのかなと思います。


 津島行き、須ヶ口行き時代

 平成2年(1990年)10月改正から平成5年(1993年)8月までの当該列車は、蒲郡駅始発の急行津島行きでした。背景の写真の下半分に写る列車が、当時の当該列車です。その後、平成5年(1993年)8月改正から平成7年(1995年)4月までは、津島線に入らず須ヶ口行きとなりました。ここでは平成2年(1990年)10月改正の時刻表を紹介します。ちなみに、この改正では高速と準急が無くなり、一部指定席の特急が登場しました。新聞でも改正初日の様子を伝える記事が掲載されました。

 平成2年(1990年)改正時の時刻表です。この改正から本笠寺駅に特別停車するようになりました。そして神宮前からは普通列車に変わり、終点まで各駅に停車します。また、平成5年(1993年)4月5日から桜町前駅に特別停車するようになり、この年の8月のダイヤ改正で同駅は急行停車駅となりました。


 新可児行き、御嵩行き時代

 平成7年(1995年)4月改正で急行新可児行きになり、翌年の平成8年(1996年)4月改正から平成13年(2001年)10月までは、さらに先へ行く御嵩行きとなりました。当サイトの開設が平成10年(1998年)ということで、この列車の写真を探しましたが、残念ながらありませんでした。時期によっては毎日の通勤で乗っていた列車だったのですが、撮影していなかったようです。という訳で、平成11年に撮影した、休日ダイヤでのパノラマDX重連運用ということもホームを飛び出して停車中ということも伝わらない写真を確認していただき、平成8年(1996年)4月改正の時刻表をご覧下さい。

 平成8年(1996年)4月改正の時刻表です。蒲郡発御嵩行きということで、現在のりかえ改札口が設置され、列車の運行区間が分断されている吉良吉田駅と新可児駅の両駅を越えて直通する列車でした。引き続き本笠寺駅に特別停車し、平成11年(1999年)改正からは上小田井駅が急行停車駅となり、この列車も停車するようになりました。犬山から先の広見線も引き続き急行で運行され、新可児駅から普通列車に変わります。学校前駅が健在です。


 新一宮行き、新岐阜行き時代

 平成13年(2001年)10月改正のダイヤでは急行新一宮行きになりました。そして平成15年(2003年)3月改正のダイヤでは足を伸ばして新岐阜行きになりました。写真は今はなき三河荻原駅を通過した当該列車、急行新岐阜行きと、当時の西尾駅の時刻表です。それでは、平成15年(2003年)3月改正の時刻表をご覧下さい。

 新安城駅では、伊奈始発の列車が先に到着するようになりました。西尾線からの列車は後ろの4両になったということですね。西尾線の列車が到着するタイミングで特急が通過するダイヤになっていたかと思います。そして、まだまだ本笠寺駅の特別停車は続行中で、さらに栄生駅にも特別停車していました。


 普通栄生行き時代

 中部国際空港が開港した平成17年(2005年)1月の改正時から平成20年(2008年)6月までは蒲郡駅始発の普通栄生行きでした。写真は開業から2ヶ月くらいの中部国際空港駅と新安城駅での連結のために一旦停止する当該列車です。ということで、平成17年(2005年)1月改正の時刻表をご覧下さい。

 平成17年(2005年)1月改正の時刻表です。この改正で蒲郡線は急行や特急が消滅し、普通列車ばかりとなりました。この列車も西尾までは普通列車となり、西尾駅で急行に種別変更するようになりました。本笠寺駅の特別停車はまだまだ健在です。平成18年(2006年)12月15日をもって三河荻原駅と鎌谷駅が廃止されました。それに伴ってダイヤが修正され、時間調整のために吉良吉田駅の停車時間が長くなり、発車時刻が3分遅くなりました。


 準急栄生行き時代

 西尾線が大きく変わった平成20年(2008年)6月改正で吉良吉田が始発駅になりました。そして、南桜井駅の開業により西尾線内は準急になりました。同年12月改正時のダイヤも同様です。平成20年(2008年)6月改正の時刻表をご覧下さい。

 こちらが平成20年(2008年)6月改正の時刻表です。普通停車駅だった福地駅も快速急行停車駅となり、快速急行でも吉良吉田駅から西尾駅まで各駅に停車するようになりました。この列車も西尾駅での種別変更がなくなり、始発駅の吉良吉田から新安城駅まで、南桜井停車の準急で運行されるようになりました。そして新安城から急行に変わり、これまでと同様に本笠寺駅にも停車します。新安城から先の名古屋本線は、これまでと概ね同じです。


 準急犬山行き時代

 朝のダイヤが大きく変わった平成23年(2011年)3月の改正では、行先が犬山行きになりました。同年12月の改正でも変わらず、平成31年(2019年)3月まで続きます。それでは、平成23年(2011年)3月の改正の時刻表をご覧下さい。

 こちらが平成23年(2011年)3月改正の時刻表です。新安城から急行に変わり、有松、下小田井、中小田井にも止まります。西尾線内の種別が準急であること以外は、概ね現在のダイヤと同じです。そして、最初に示した平成31年(2019年)3月のダイヤ改正で南桜井駅が急行停車駅に格上げされ、西尾線内も急行で運行されるようになりました。


 最後に。

 ということで、今回は西尾駅を7時30分に発車する急行犬山行きの変遷を紹介しました。長い画像がいっぱいでスクロールいっぱいになってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。

 今回も含め、これまで3つ列車を扱いました。次の特急はこのページで紹介しているので飛ばすとして、次は7時52分発の急行、かな?

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