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乗客数対決!西尾線の駅 その5 ~西尾口駅vs堀内公園駅~
(2018年3月5日更新)

 ついに最後の対決となりました。平成18年に廃止を免れた西尾口駅と堀内公園駅の対決です。データソースは昭和25年度から昭和32年度までと昭和53年度から平成22年度までが愛知県統計年鑑、昭和40年度から昭和52年度までと平成23年度以降は西尾口駅が西尾の統計、堀内公園駅が安城の統計です。年間乗客数を採用しますが、昭和44年度以降の安城の統計には乗客数の掲載がないため、年間乗降客数を半分にして算出しています。単位は愛知県統計年鑑と安城の統計が『人』、西尾の統計が『千人』を1000倍して『人』にしています。それでは、ご覧ください。


 西尾口vs堀内公園

 今回は、乗客が少ないものの平成18年の駅廃止の危機から免(まぬが)れた西尾口駅と堀内公園駅の対決です。この2駅は特別停車する準急もなく、完全に普通しか止まらない駅になります。

 遡(さかのぼ)って12年前の平成18年4月。名鉄が1日の乗降客数が300人以下の駅を廃止する方針を打ち出しました。これに該当する西尾線の駅は4駅ありました。碧海堀内駅(現 堀内公園駅)、西尾口駅、三河荻原駅、そして鎌谷駅です。しかし、西尾口駅は『市街地に位置していない駅』という条件もあったため対象外となり、堀内公園駅は『SFカードシステム等の導入にかかるコスト』が廃止の要因であることから読み取れる『何だったら、金をくれ。』という条件が安城市により満たされることとなり廃止対象外となりました。

 西尾口駅は西尾市寄住町にある4両ホームの1面1線の駅です。仮駅として設置・廃止を経て昭和5年に開業しました。ある時期には一部の普通列車も通過していた小駅で、西尾駅から800mしか離れていません。高架化の際には費用対効果を考慮して廃止も検討されたと聞きます。左の写真は西尾駅のホームから撮影した西尾口駅に停車中の普通新安城行です。この写真では分かりづらいですが、確かに、今でも、西尾口駅はちゃんと存在してます。

 改めて西尾口駅です。ご覧のとおり今でもちゃんと駅があり、急行は通過します。ちなみに、この顔の車両は『鉄仮面』と呼ばれています。

 堀内公園駅は安城市堀内町にある4両ホームの1面1線の駅です。大正15年に碧海堀内駅として開業しました。周りに住宅もあって、そんなに乗客数が少ない駅とは思えないのですが、碧海古井駅のように特別停車する準急もなく、普通列車のみが停車する駅です。平成4年に堀内公園が開園し、平成18年の駅廃止を免れた後、平成20年に碧海堀内駅から堀内公園駅に変わりました。駅舎の建設のために安城市が費用を出しているからか、堀内公園駅の駅舎は他の駅よりも大きく、型にはまっていない個性的なデザインになっています。

 駅名は変わりましたが、ご覧のとおり今でもちゃんと駅があり、急行は通過します。ちなみに、この顔の車両は『鉄仮面』と呼ばれています。

 ということで、西尾口駅と堀内公園駅の対決をご覧ください。


 乗客数の推移をみていきましょう!

 西尾口駅と堀内公園駅の乗降客数の推移は左の通りです。昭和40年代前半の両駅の大幅減少と平成4年度の堀内公園駅の増加と平成19年度20年度の両駅の突起のような増加とその後の両駅の増加が目立ちます。

 昭和40年代前半に両駅の乗降客数が落ち込みますが、両駅とも普通停車駅ということで、その理由は例の、前回までの対決でおなじみの、あれかと思います。昭和40年代前半の名鉄は小駅無視の特急中心ダイヤであったため、当時普通停車駅であった両駅の利用者の何割かは西尾駅や桜井駅を利用するようになったのでしょう。それにしても、凄まじい。

 ここで、これまでの対決でも紹介した平成元年の駅の様子を確認してください。写真は平成元年4月の西尾口駅です。高架化のための仮設駅で、西尾口駅は平成元年7月に高架化されました。西尾口駅前の県道は西尾線高架後に国道23号として開通したため、まだありません。

 この写真の25年後の平成26年、その踏切を左に行ったところにヤマダ電機ができます。

 続いて碧海堀内駅です。堀内公園駅になるのはまだまだ先の20年後です。

 堀内公園は、まだありません。開園まであと4年。

 そして、碧海堀内駅は平成4年度に乗客数がアップします。

 この年、駅に隣接して堀内公園が完成しました。堀内公園はメリーゴーランドや観覧車、汽車などの遊具も50円から100円と安く、無料のふわふわドームやソリすべりも子どもが楽しくはしゃぐ姿が見られます。

 さて、西尾口駅も堀内公園駅も平成19年度20年度に乗客数が大きく増えています。

 平成19年度といえば、11月にトランパスが導入された年です。つまり、それ以前は自動改札機がなかったんですね。導入前は改札口を通らずに電車に乗降できたため、碧海堀内駅から西尾駅まで乗車したのに西尾駅の精算所で『西尾口から』と言って乗車駅を偽るとか、あれやらこれやら、悪いことができてしまう状況でした。

 しかし、平成19年11月に自動改札口ができてからはそんなキセル乗車などはできなくなりました。これが平成19年度20年度の乗客数増加に繋がったと思います。良かった良かった。しかし、その次の年には両駅とも乗客数が大きく減ります。この理由が分からない。。

 平成22年頃から両駅とも再び上昇傾向になり、現在に至ります。特に西尾口駅は増加が続いており、平成27年度には順位が入れ替わりました。もっとも、別の指標を使っているため、参考ということで。


 勝敗をつけず、対決は終わる。

 ということで、今回は西尾口駅と堀内公園駅の乗客数を比較しました。増加傾向が続いており、今後の展開が期待できる2駅でした。写真は西尾口駅に到着する普通新安城行きです。ちなみに、この顔の車両は『鉄仮面』と呼ばれています。

 同じくらいの乗客数の駅を並べてみると、大きな駅と同じように、小さな駅でも環境の変化によって乗客数が増減している様子がわかりました。ちなみに、この顔の車両は『鉄仮面』と呼ばれています。

 さて、これまで5つの対決を紹介してきましたが、今回で最後になります。長々と書いてしまいましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました。ちなみに、鉄仮面。

 ということで、ちなみに、くどいですが、最後まで鉄仮面。

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