このサイト(全・西・あ計画)のTOP PAGEに戻る西尾線のHOMEに戻るこれが、西尾線。このページ

乗客数対決!西尾線の駅 その2 ~南安城駅vs桜井駅vs南桜井駅~
(2018年1月2日更新)

 西尾線には新安城駅を含め14の駅があります。その中で新安城駅、西尾駅、吉良吉田駅を除く11駅を停車種別などで似たような駅を組み合わせ、乗客数の推移を比較する企画の第2弾です。それらの駅の特徴を紹介できればいいなと思っております。今回は、安城市内の特急停車駅の南安城駅と桜井駅、そして準急停車駅の南桜井駅の対決です。データソースは昭和25年度から昭和31年度までは愛知県統計年鑑、昭和34年度からは安城の統計で、1日平均乗降人員を採用しています。昭和32年度から昭和33年度まではデータが欠落しており、桜井駅はさらに安城市に編入する前の昭和39年度まで、南桜井駅は駅が開業する前の平成19年度までのデータがありません。単位は『人』です。それでは、ご覧ください。


 南安城vs桜井vs南桜井

 今回は、特急停車駅の南安城駅と桜井駅、準急停車駅の南桜井駅の対決です。

 安城市内の特急停車駅である南安城駅と桜井駅の乗降客数の推移と、平成20年開業の南桜井駅の動向に注目です。

 南安城駅は安城市安城町にある6両ホームの2面2線の高架駅です。南安城駅は大正15年に開業しました。南の安城駅なのに安城市のど真ん中に位置していますが、Wikipediaで安城の地名を調べてみると、南安城駅と北安城駅の所在地は、大正15年当時、碧海郡安城町大字安城(旧安城村)になるようです。旧安城村の2つの駅のうち、南にあるのが南安城駅なんですね。

 桜井駅は安城市桜井町にある6両ホームの2面2線の高架駅です。桜井駅は大正15年に碧海桜井駅として開業しました。平成20年6月21日に高架化され、同月29日のダイヤ改正とともに駅名が桜井駅に改称されました。アイシンAWなどの企業が近い南桜井駅も6月29日に開業していますが、前日までは碧海桜井駅から企業のバスが運行されていました。

 そして、平成20年6月29日に開業した南桜井駅は、安城市小川町にある6両ホームの2面2線の相対式ホームの駅です。周りは田んぼや駐車場に囲まれていますが、アイシンAWなどの企業に近く、朝夕は通勤客で混雑します。対して、昼間の乗客は多くないとして、西尾線の優等列車は昼間は急行、朝と夕方以降は準急とし、南桜井駅は準急停車駅に設定されています。

 ということで、そんな3駅の乗客数の推移をご覧ください。


 乗客数の推移をみていきましょう!

 まずは南安城駅と桜井駅の乗降客数の推移を見てみましょう。全体としてはこんな感じです。南安城駅の乗降客数が平成元年度から大きく下がり、桜井駅と同じくらいの乗降客数で推移していきますが、平成20年前後の桜井駅の浮き沈みが比較的激しいように見受けられます。それでは特徴的な箇所を個別に見てみましょう。

 特急中心の小駅無視のダイヤで北安城駅と碧海古井駅から乗降客を受け入れたこともあってか昭和40年台前半までに大幅に増加し、昭和50年度には桜井駅(当時の碧海桜井駅)の1.7倍の乗降客があった南安城駅でしたが、昭和62年頃から南安城駅の乗降客数が減少しはじめ、平成元年からは大きく下がって平成5年頃には桜井駅と同規模まで落ち込んでしまいました。

 写真は平成元年度に撮影されたビデオのひとコマです。南安城駅は既に高架駅となっています。この時代の南安城駅に、何があったのでしょうか。

 昭和62年といえば、国鉄の分割民営化、JRの登場です。南安城駅はJR安城駅まで徒歩15分程度の距離しか離れていないため、影響を受けたものと思われます。JRの安城駅の乗降客数の推移がこちらです。駅の規模が違って、南安城駅の減少分なんて比較にならないほど増加しています。さすがJR東海。

 ということで、時代はバブル景気を進んでいく中、南安城駅の乗降客数は5年かけて桜井駅と同程度まで落ち込んでいくんですね。

 そして、バブル景気の時期の乗降客数がほぼ横ばいの碧海桜井駅もご覧ください。

 地上駅ですね。この後、バブル景気が終わったころ、桜井駅も南安城駅と運命を共にしたかのように、乗客数が減少していきます。

 バブルがはじけ、就職に氷河期や超氷河期と言われるような不況で乗客が減少する中、桜井駅は平成12年頃から増加に転じ、平成16年度には桜井駅が南安城駅と逆転します。桜井駅はこの後、区画整理事業が進み、アピタはじめとする新しい店もできて、きれいで賑やかな街になっていきます。

 ということで、南安城駅より乗降客数が多い平成19年の碧海桜井駅です。駅の西側に工事中の高架があります。

 さて、そのまま桜井駅が南安城駅を引き離していくのかと思いきや、平成20年度21年度に突然桜井駅の乗降客数が減少し、南安城駅が再び上位になります。

 これは、平成20年6月29日の南桜井駅の開業によるもので、それまで桜井駅を利用していた乗客が最寄りの南桜井駅を利用するようになったためです。その後は桜井駅も南安城駅も好調で、乗降客は増加しています。ちなみに左の画像は6月29日の南桜井駅の開業直前に撮影したもので、高架駅ですが駅名はまだ碧海桜井です。区画整理後、にぎわう桜井駅。西尾線の活性化のため、桜井駅は是非とも勢いに乗って、さらに飛躍して欲しいと思います。。

 さて、待ってなくてもお待たせいたしました。ここで南桜井駅にも登場していただきましょう。勢いと言ったら南桜井駅にかなう駅はありません。南桜井駅は平成20年6月に開業しましたが、開業後、南桜井駅は飛躍的に乗降客数を伸ばし続けました。そして、ついに、、平成28年度!南桜井駅は南安城駅や桜井駅を上回ってしまいました!素晴らしい!!準急停車駅が特急停車駅の乗降客数を超えた!

 南桜井駅の利用者が増え続けているということは、単に車通勤だった人が電車通勤にシフトしただけでなく、駅ができて、新たに西尾線沿線に移り住んで西尾線で通勤する人が増加したのではないかと推測します。

 実際、南桜井駅開業後の西尾線の乗客数は全ての駅で増加傾向にあります。いやぁ、何度言っても足りないくらい素晴らしい!南桜井駅!


 勝敗をつけず、次の対決へ。

 ということで、今回は南安城駅と桜井駅と南桜井駅の乗降客数を比較しました。南桜井駅の乗降客増加に伴って、他の西尾線の駅も勢いが生まれているように思います。新しい時代を歩んでいる西尾線を感じます。

 ということで、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。別のネタを挟むかもしれませんが、次回は北安城駅と碧海古井駅の対決です。それではまた、ごきげんよう。

 ・・・・・

 改札通るのも大変です。

このサイト(全・西・あ計画)のTOP PAGEに戻る西尾線のHOMEに戻るこれが、西尾線。このページ