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名鉄名古屋駅で乗車。動かない前の人はどこへ行く。 (14年3月2日更新) |
名鉄名古屋駅で西尾方面の吉良吉田行きが発車する4番線からは、豊橋、豊川稲荷、中部国際空港、河和、内海など、様々な行き先の列車が発車します。スムーズな乗車のため、種別や行き先により乗車位置がずらされていますが、西尾方面の急行吉良吉田行きが発車する青色の乗車位置からは、快速特急豊橋行き、特急豊橋行き、急行豊橋行き、急行豊川稲荷行き、準急豊明行きも発車するため、前に並んでいる人が自分と同じ列車に乗るとは限らず、列車が来たら動かない前の人を抜かして乗車するのも日常茶飯事です。しかし、西尾方面に行く私は前の人を抜かすことは少なく、あっても人数が少ないように感じます。逆に豊橋行きの急行などは列車に乗る人のほとんどが前の人を抜かしているように感じます。 そこで、今回は名鉄名古屋駅で並んでいる人に着目し、状況を検証してみたいと思います。 |
帰宅ラッシュ時の名鉄名古屋駅ここは帰宅ラッシュ時の名鉄名古屋駅です。4番線には多くの人が並んでいます。このホームからは、東岡崎、豊橋、豊川稲荷、吉良吉田、豊明、中部国際空港、河和、内海行きなど、様々な行き先の列車が発車します。そのため、列車の種別や行き先により乗車位置がずらされ、スムーズな乗車を促しています。 | |
それぞれの乗車位置は色で区別されていますが、今回紹介するのは西尾方面の乗車位置でもある青色乗車位置です。青色乗車位置には『岡崎・豊橋方面』の快速特急から準急までの列車に乗車する人が並びます。 | |
列車が到着しました。どの列車も乗車する人が前の人を抜かすために列が崩れ、乗車しない人は前に進みつつ並び続けます。 | |
青色の乗車位置から乗車する列車は左の時刻表のとおりです。行先などで乗車位置を分けているとはいえ、青色乗車位置に停車する列車の中でも様々な種別や行先があり、到着した列車に乗る人と乗らない人が出てきます。前の人が到着した列車に乗らない場合、乗る人は前の人を抜いて乗車しなければなりません。 | |
ということで、今回は名鉄名古屋駅で岡崎・豊橋方面の青色乗車位置に並ぶ人々が、どのような動きをするのか検証したいと思います。各列車が到着した際に乗客の動きはどのような傾向がみられるのか。動かない前の人はどの駅に向かう人なのか。そして、西尾線に向かう人はどのような状況になるのか。そのあたりに着目して確認していきます。 | |
さて、急行豊川稲荷行きが到着しました。青色で示された人が乗車します。人の上にある駅名は、その人が向かう駅を示しています。鳴海など近い駅まで向かう人は前に並ぶ人を抜かして乗車しているようです。そして、急行豊川稲荷行きが発車すると、下の図のような並び順となりました。 こんな感じで進めていきますが、そもそも下車駅はどのようにグループ分けしたのか、列車に乗るか乗らないかの判断はどのようにするのか、列車到着前の並び順はどのように決めたのか、など疑問に思うことも多いかと思いますが、それは後で説明したいと思います。まずは結果をご覧ください。時刻は17時30分になりました。次に到着する列車は17時33分発の特急豊橋行きです。 | |
乗客の動きをご覧ください。17時33分発の特急豊橋行きが名鉄名古屋駅に到着しました。知立で急行豊川稲荷行きと普通東岡崎行きと三河線に、新安城で普通東岡崎行きと普通西尾行きに、国府で普通伊奈行きに接続します。さすが接続列車がたくさんある特急豊橋行きです。多くの人が乗り込みます。前の人を抜かすことも少なく、後ろのほうに並んでしまい、知立より手前の駅へ行く人が前に居たときなどに抜かすことになるようです。新安城駅で普通西尾行きに乗り換えができるので西尾駅に向かう人も乗車しますが、西尾駅より先、吉良吉田方面に行く人はまだまだ待つことになります。早くから並んでいたのに前に動かない人が居たら、西尾線の南部区間や本宿駅付近の普通停車駅に向かう人の可能性が高いことが分かります。そして、特急豊橋行きが発車すると新たに乗客が並んで下図のようになりました。 | |
次に到着した列車は17時37分発の準急豊明行きです。乗車するのは準急豊明行きの停車駅である鳴海、有松、中京競馬場前、前後、豊明に向かう人です。直前に多くの人が乗車しただけあって、この列車に乗る人は列の前のほうから乗車できるようです。早くから並び、準急豊明行きに乗るときに前に動かない人が居たら、先ほどの特急豊橋行きと同じく西尾線の南部区間や本宿駅付近の普通停車駅に向かう人か、悲しいかな準急豊明行きが通過してしまう左京山、通過もしてくれない一ツ木と富士松の両駅の可能性が高いことが分かります。 そして、準急豊明行きが発車すると新たに乗客が並んで下図のようになりました。 | |
次は17時43分発の急行豊橋行きです。前後で普通東岡崎行きに、新安城で普通東岡崎行きに、国府で普通豊川稲荷行きに接続します。また、鳴海で快速特急豊橋行きに追い越されます。美合で普通伊奈行きに接続していますが、後から発車する快速特急豊橋行きも東岡崎で接続しており、この列車を乗り過ごしても同じ乗り換え回数で普通伊奈行きに乗車できます。よって、後述するルールにより藤川駅など普通伊奈行きに乗車する人は後の快速特急まで待ちます。 ということで、急行豊橋行きは快速特急の止まらない名古屋本線の特急・急行停車駅とその特急・急行停車駅から普通列車に乗り換えて行く普通停車駅に向かう人が主に乗車します。鳴海駅や新安城駅に向かう人など、乗車するのは結構後ろに並んでいる人が多いようです。実際、急行豊橋行きに乗る多くの人は、前の人を抜かして乗車してるように思います。 | |
そして17時47分発の快速特急豊橋行きが到着しました。知立で急行豊橋行きと三河線に、東岡崎で普通伊奈行きに乗り換えができます。途中鳴海で急行豊橋行きを追い越すため、新安城駅や美合駅など、快速特急が止まらない駅でも知立で乗り換えれて下車駅に向かうことが可能で、この列車を乗り過ごすと下車駅の到着時刻が遅くなるので乗車します。 特急豊橋行きよりも乗らない人が多く、快速特急豊橋行きに乗車する人は前に並んでいる人を抜かして乗る傾向があるようですが、急行豊橋行きとは違い、前の人を抜かさない人もそれなりに居ることが分かります。 | |
そして、西尾線直通列車である17時51分発の急行吉良吉田行きが到着しました。急行吉良吉田行きは鳴海と豊明で普通東岡崎行きに接続します。終点の吉良吉田で乗り換えれば、なんと西浦や蒲郡にも行くことができますが、今回は蒲郡線の駅は記載していません。 さて、急行吉良吉田行きに乗車する人は、列の前のほうで並んでいる人の割合が高いようです。新安城や知立に向かう人も、直前の快速特急に乗車できる名電山中駅などに向かう人と同じ条件なので、鳴海駅に向かう人のすぐ後ろに並ぶことが可能です。急行吉良吉田行きに乗車する人は直前の快速特急豊橋行きに乗れない場合が多く、さらに下車駅の列車本数が少ないことなどから、急行吉良吉田行きに乗らない人より前に並んでいることが多いものと推測できます。新安城や知立は別として、早くから並んだのに急行吉良吉田行きに乗るときに前に動かない人が居たら、西尾線の普通停車駅か小田渕駅に向かう人の可能性が高いようです。 | |
17時59分発の急行豊川稲荷行きの到着です。鳴海と前後と新安城で普通東岡崎行きに接続し、鳴海で特急豊橋行きに追い越されます。急行豊川稲荷行きに乗車して東岡崎より先までいく人は前のほうに並んでいますが、鳴海など近い駅まで行く人は後ろのほうに並んでおり、前の人を抜かしながらの乗車です。実際の状況を見ても、急行豊川稲荷行きに乗車する多くの人が前に並ぶ人を抜かしているように思います。 さて、急行豊川稲荷行きが発車し、時刻は18時00分になりました。乗客の動きを見て30分経過し、列車のパターンが一巡しました。一通り確認していただいたところで、次は様々な条件設定について説明したいと思います。 | |
ここで、条件設定の説明です。それでは、様々な条件設定の説明をします。まずは青色乗車位置に並ぶ人々がそれぞれどの列車に乗るのかを設定します。いろいろな考え方があるかと思いますが、乗る乗らないの判断基準を左のように設定しました。名鉄名古屋駅は金山駅と違って来る列車の空席が多いことから、乗客はなるべく列の前に進んでから乗車しようとし、できる限り後に発車する列車を選択することにしました。実際は人によって、列車の混雑状況によって、乗車するかどうか判断が異なるかと思いますが、『決め』ということでご理解願います。 | |
この判断基準に沿うと、例えば西尾駅へ行く人の場合、乗り過ごすと西尾駅到着時刻が遅くなる特急豊橋行きと急行吉良吉田行きに乗車することになります。 また、藤川駅の場合、乗り過ごすと藤川駅到着時刻が遅くなる特急豊橋行きと快速特急豊橋行き、そして乗り過ごすと乗り換え回数が増える急行豊川稲荷行きに乗車することになります。実際は急行豊橋行きに乗る人も居そうな気もしますが、ルールを複雑にしたくないので、これでご勘弁を。 | |
そして、ルールにのっとり、それぞれの駅において、その駅に向かう人が乗車する列車を左のように設定しました。普通列車が利用できる本星崎までの各駅は乗車位置が別となるため対象外とし、鳴海駅以遠の各駅を対象としました。 | |
次に、乗車列車が同じ駅をグループ化し、左図のように並ばせました。各グループで名鉄名古屋駅から最も近い名古屋本線の駅を見て、遠い駅ほど前にしました。長く列車に乗る人の方が早く並ぼうとするかもね、という私の勝手な判断です。また、吉良吉田駅のグループは名古屋本線の駅が無いため、一番前にしました。吉良町の人は地味なクセしてさらりと一番良いところを持ってっちゃうよね、という経験も根拠も何も無い私の勝手な判断です。ちなみに、逆に近い駅に向かう人を前に並ばせたパターンも確認しましたが、全体的な傾向は同じでした。先ほどの結果での文章はどちらのパターンでも当てはまるよう考慮しています。 | |
列車が到着すると、乗車する人は乗り込み、乗車しない人は並び続けます。そして乗車した人と同じグループの駅に向かう人が新たに列の後ろに並びます。 急行吉良吉田行きからスタートした場合は図のようになります。新たに並ぶ人の順番も名古屋から遠い駅まで向かう人を前にしました。 | |
このような作業を00分から、つまり毎時03分発の特急豊橋行きから順に行いました。そして何周かすると同じ並び順が繰り返されるようになりました。それを反映させると急行豊川稲荷行きが発車した後は左図に示す並び順になりました。緑色の文字は西尾線に向かう乗客が含まれるグループです。 ということで長々とした説明は終わりです。急行豊川稲荷が発車して時刻は18時30分になりました。次は西尾駅に向かう人に着目して18時33分発の特急豊橋行きから再度確認したいと思います。それでは、ご覧ください。 | |
再度、乗客の動きをご覧ください。『あ!特急豊橋行きが止まってる!乗ります!乗ります!西尾に行きます!だから扉を閉めないでぇ~!』無情にも特急豊橋行きの扉は締まり、発車しました。乗り遅れた米津君は仕方がないので列の後ろに並びました。 『なんであんな一瞬で、並んでいる人が新たに6人も増えるんだ。くそぉ~!ファミリーマートにお茶を買いに行ったのが間違いだったのか!急行吉良吉田行きが来るまでに前のほうに進めるかなぁ。。』 | |
『ほら!準急豊明行きが来たぞ。みんな乗るんだ!みんな乗れ乗れ!鳴海にも有松にも前後にも行けるし、中京競馬場前にだって行けちゃう。さぁ!乗った乗った!』 米津君の応援のおかげか、前に居た乗客はそれなりに列車に乗ってくれました。そして米津君はそれなりに前に進めました。 『豊明行きなりに、乗ってくれた。』 | |
『今度は豊橋行きだから、多くの人が乗るんだろうな。だって、豊橋行きだもの。』 急行豊橋行きが到着すると、多くの人が乗車しました。前に進むこともできましたが、後ろから米津君を抜かして列車に乗り込んだ人も多くいました。 『前に並んでる人が乗らないと意味ないじゃないか。』 | |
『これに乗ったらハマる。東岡崎まで行っちゃう。これに乗ったらハマる。東岡崎まで行っちゃう。これに乗ったらハマる。東岡崎まで行っちゃう。』 知立で急行吉良吉田行きに乗り換えても西尾へ行けますが、西尾に行くならたいていの人は急行吉良吉田行きが車で待つかと思います。やっぱり、直通に乗りたいですから。さて、この快速特急豊橋行きには、知立駅以遠に向かうの多く人が乗り込みます。そして、米津君はかなり前まで進めました。でも、残念ながら最前列ではありませんでした。 『これだけ待っても一番前になれないなんて、こいつら何時間前から並んでるんだ?』 | |
『さて、次が吉良吉田行きだ。それにしても、ホントに、こんなに並んでも一番前にならないなんて、一番前の人は朝から並んでいるに違いない。んなわけないけど。』 米津君は15分近く並んでいます。さすがにそこまで早く並び始めれば、実際は一番前になることも多いかと思いますが、必ずしも一番前になるとは限らないことを、この図は示しています。 『んなわけないけど、一番前に並んでた人は、もしかして朝から並んでるんじゃないのか。』 | |
『ふぅ~。良かった。座れた。結果的には長く待った甲斐があった。これから西尾駅まで熟睡タイムをいただくとするか。電車の揺れって、よく眠れるんだよね。あれ?私の前に立つのは桜井君じゃないのか。あ、やっぱり、桜井君じゃないか。久しぶり。元気だった?自分が座って相手が立ってると、とても話しづらいし気を使うから、自分も立とうかな。いやいや、座ってるほうが気になるから、いやいや、いやいや・・・』 米津君は急行吉良吉田行きに乗って名鉄名古屋駅を離れました。そして名鉄名古屋駅には急行豊川稲荷行きが到着しました。鳴海駅付近の各駅へ向かう人を始め、後ろのほうに並んだ人が前の人を追い抜いて乗車します。 『あ、桜井君、この席に座るんだ。。あ、桜井君、寝るんだ。。あ、桜井君じゃないんだ。。すいません。。』 | |
最後にひとこと。ということで、今回は名古屋駅で並ぶ乗客の動きを検証してみましたが、いかがでしたでしょうか。全体的には感覚的に実際の傾向と一致してると感じられる結果になったかと思います。写真は説明の図のために完全に隠れてしまった18時13分発の急行豊橋行きです。前に並んでる人が動かない場合が多い列車ですね。名鉄名古屋駅で前の人を抜かす様子を見たいなら、急行豊橋行きが急行豊川稲荷行きがお勧めです。今回は説明の文章が多く、読むのが大変なネタになってしまいましたが、今この文章を読んでいるということは最後までお付き合いいただけたということですよね。最後までご覧いただき、ありがとうございました。 | |
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